今回の改正でさまざまな税制優遇措置が生まれました。@100万円特別控除、A1000万円非課税措置、B税率優遇があります。
@100万円特別控除(12月12日改正されました)
平成14年10月1日から平成14年12月31日までに1年を超えて保有する株式を、証券会社に委託して売却した場合、1年超所有株式全体の売却利益から100万円を控除できます。

具体例@
1年超保有株式の売却損益合計が200万円、1年以内保有株式の売却損益合計が50万円の場合
(200万円 + 50万円) - 100万円 = 150万円(課税利益)
具体例A
1年超保有株式の売却損益合計が50万円、1年以内保有株式の売却損益合計が200万円の場合
(50万円 + 200万円) - 50万円 = 200万円(課税利益)
具体例B
1年超保有株式の売却損益合計が△30万円、1年以内保有株式の売却損益合計が280万円の場合
(△30万円 + 280万円) - 0万円 = 250万円(課税利益
↑↑↑↑↑↑↑↑↑改正されました↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
A1000万円非課税制度(特定上場株式等に係る譲渡所得等の非課税)
平成13年11月30日から平成14年12月31日までに購入した株式を、購入時から保有し続けて、平成17年1月1日から平成19年12月31日までに売却した場合は、その株式の取得対価が1000万円に達するまでの株式の売却益は非課税となります。
ただし平成17年度、平成18年度、平成19年度の3年間の譲渡のみの制度で、この3年間の譲渡した株式の取得対価合計1000万円を限度としています。
具体例

平成14年10月1日にA株式を200万円、B株式を500万円で購入、C株式を600万円で購入
平成17年2月1日に購入後初めて譲渡し、その時A株式700万円、B株式800万円、C株式800万円であった。
譲渡所得=(700万円−200万円)+(800万円−500万円)+(800万円−600万円)=1000万円
(A株式譲渡所得) (B株式譲渡所得) (C株式譲渡所得) (合計)
これを当制度適用する。
譲渡所得=(700万円−200万円)−500万円+(800万円−500万円)−300万円+(800万円−600万円)
(A株式譲渡所得) (非課税) (B株式譲渡所得) (非課税) (C株式譲渡所得)
−100万円(注)=100万円
(非課税)
(注)A株式取得対価+B株式取得対価+C株式取得対価=1,300万円>1000万円ですので、最も有利な方法で取得対価1000万円の組み合わせを選択します。つまり利益が大きい株式を優先して非課税枠に組み入れることになります。
A株式の利益>B株式の利益>C株式の利益
ですので、購入対価合計が1000万円を越えた端数部分をC株式として選択すれば、非課税となる譲渡所得は最も大きくなるのです。
B税率優遇
ポイント2:税率のタイムスケジュールの通り、1年超保有株式を平成15年1月1日から平成17年12月31日までに譲渡した場合税率は10%ですが、平成18年1月1日からは税率は20%と倍になります。
具体例
購入価額100万円の株式を平成17年12月31日に200万円で譲渡した場合
(200万円−100万円)×10%=10万円
購入価額100万円の株式を平成18年1月1日に200万円で譲渡した場合
(200万円ー100万円)×20%=20万円 |
☆以上が税制優遇制度ですが、ご覧の通り特定期間の譲渡を対象としています。それだからといってこの税制優遇制度を利用するために、保有株式の売買を特定期間に積極的に行うのは妥当といえるでしょうか?
保有株式を譲渡するときは、その後の値上がりを期待しない場合や利益を確定する場合でしょう。まずはそのタイミングで株式の売買を決めるべきで、、それとあわせて税制的な制度を活用するのがよいです。
「税制+運用」であって「税制>運用」ではいけないということです。
大手証券会社が1000万円非課税制度のために平成14年度中に株式を買うように勧誘していますが、これは「税制>運用」という図式があてはまるものであって、勧められるものではありません。
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