【非課税売上】消費税率改正により影響が極めて大きい事業に、居住用不動産賃貸業・介護事業・処方箋薬局・医業他があげられます。これら事業は、非課税売上の割合が大きいという共通の特徴があります。
ここで消費税のシステムを考えてみましょう。課税売上については、財やサービスの対価に消費税を加えて販売します。例えば、1000円の本には50円(5%)の消費税が加えられます。消費税率が8%となれば、80円(8%)の消費税が加えられます。つまり、値上げとなるのです。一方、非課税売上については、財やサービスに消費税が加えられません。居住用不動産の家賃に消費税はありません。介護や処方箋薬局、病院に消費税ありません。したがって、消費税率が5%から8%に変わろうとも、値上げはないことになります。ところが、売上に消費税がなくとも、支払いには消費税があります。
 課税売上であれば、消費税増税により支払いの消費税が5%から8%に増加しても、売上の消費税も5%から8%に増加するので、理屈上影響はありません。一方、非課税売上であると、消費税増税により支払いの消費税が5%から8%に増加するにもかかわらず、売上高は変わりません。
 したがって、消費税増税により極めて大きな影響が生じる事業は、非課税売上高の大きいこれら、居住用不動産賃貸・介護事業・処方箋薬局・医業他なのです。
 ところで、こうした事態を受け医師会は、その強力な発言力により、26/4以降に消費税増税分の診療報酬の引上げを実現することができました。つまり上記の影響を回避することができたのです。しかし他の事業は自ら値上げするしかありません。最も心配されるのは処方箋薬局です。2年に一度の薬価改正やジェネリック薬品の浸透もあり売上は減少を続けています。これに加えて、消費税率増税の影響を受けることになります。小規模で経営される処方箋薬局に今後は実に憂慮される事態と考えられます。